SU120 でキーボードを初自作したので思ったことを日記にしておく
ふとしです。
持ち歩き用に Vortex Core という 40% キーボードをモバイル用に所有しています。かたちも色もかわいく大変に気に入っているのですが、カーソルキーが無いのが難点です。しかしそのキーを増やそうと検索したところどうも発光するようなものしかなく、じゃあ (最近話題の) 自作キーボードをやりましょうと思いました。
幸い自作キーボード文化は初期よりかなり進んでいて、適切な基板を選べば専門の知識がなくとも解説にしたがってはんだ付けなどすれば作成できま す。そこで中でも知名度が高めの SU120 を選び、作成しようとし、作成できました。最高。
わたしのファースト自作キーパッド
作り終えた後で、解説記事などからでは伺いしれなかったポイントもあったなと感じたので、後続の人の足しになればよいなと思い、その点をメモを残しておきます。
初心者がブクマするページ
SU120 自体の情報がまとまったページ がまずあります。しかし SU120 で自作キーボードにチャレンジしてみたい (みたかった) わたしのような人間には詳細すぎます。
わたしたちが何度も参照することになるのは、そのページからリンクしている 15 個のキーがついているキーパッドの作成マニュアル です。ブクマして物品が届くまで眺めましょう。
購入するもの
- SU120 自作キーボード用基板(テンキーセット)
- おこのみのキースイッチ
- おこのみのキーキャップ
- 補足:トッププレートを付ける場合 にあるもの
トッププレートの必要性
一見トッププレートは必要ではないように思えますが、キースイッチを固定するのに必要です。(基板に接着する場合は別です)
キースイッチにはカエリがついており、トッププレートのきっちりとした穴にはまるとキースイッチは身動きができなくなり、固定されます。(左が浮いている状態、右がはまった状態です)
パーツの購入はどこがいいのか?
SU120
SU120 自作キーボード用基板(テンキーセット) を買うのがお手軽で納期も一瞬で、間違いがないでしょう。
ねじ類とキーキャップ
ねじもキーキャップも国内で購入すると、Aliexpress と比較してしまうと割高です。しかし Aliexpress で購入すると現在の情勢では 30 日ぐらいかかります。
量を購入するわけではない限り 1,000 円も違わないので日本で買うほうがよいでしょう。
トッププレート
PCB入手方法 の方法で大丈夫だと思います。こちらも海外発注ですが、Aliexpress とちがって 3 日ぐらいで届きました。(10 枚ぐらい届くのは迷いどころかもしれませんが……)
あると便利な道具
基本的なはんだごて類などは他ページで出揃っているので、特に書きません。
平ヤスリ
SU120 をカットした後に足を削って綺麗にする必要があります。
紙ヤスリを机に敷いてこすりつける方法でも可能ですが、鉄製の平ヤスリがあれば机がなくとも綺麗にできます。わたしはごつい鉄工ヤスリをつかっています。
ニッパー
ニッパーの必要性はいわずもがなですが、
- 基板の切断のためにできるだけ小さいもの
- ダイオードの足類を正確な位置で切るために刃が平型になっているもの
を選ぶとよいでしょう。
刃の形状については (めずらしく) 店頭に買いに行くことによって気づいたのですが、どうもニッパーの刃には平たくなっているタイプと少し凹んでいるタイプがあるようです。
凹んでいるタイプでは、コンデンサの足の余った部分を切断する場合に切断ポイントが刃の表面よりすこし奥まった位置になってしまいます。平刃を選ぶと想定通りの位置で切断されるので、平刃のほうがよいでしょう、
作成時小テク
基板を割る
su120-keyboard-doc/readme_jp.md at master · e3w2q/su120-keyboard-doc にあるように裏表をカットすることが肝要です。なにも見えませんが実際には塗装の下に配線があるので確実に切断するためです。
また割る時は机の角に押し当てて、あらぬところで割れないようにすると安心安全に力をかけられます。
PCBソケットはんだ付けのときの固定
キースイッチ固定用のソケットは軽くて小さいものです。しかもダイオードと違って穴に通すような足がないので、はんだ付けするまでただ置かれているような状態です。したがって、はんだ付けのためのはんだごてでちょっと触れただけでもずれてしまう可能性があります。
そこでなんらかの方法で固定しておくとはんだ付けが容易になります。できるだけ身近にあるもので固定することを考えた場合、割り箸と輪ゴムが使えます。
口で説明するのはむずかしいので、写真をごらんください。
PCBソケットはんだ付けの成否
PCB ソケットのはんだづけ完了はわかりづらいのですが、はんだを流し込んだあとしばらくそのまま接点をはんだごてで熱していると、接地部にはんだが滲み出るのがわかります。老眼にはつらいレベルの兆しですが、見逃さないようにしましょう。
あとはやるだけ
基本的には最初の 15 個のキーがついているキーパッドの作成マニュアル にすべての情報がまとまっていますので、スマホなどで表示しながら間違えないように作業をすすめるだけです。
おぼつかない手付きでも 2 時間程度で作業を終えることができました。時間としては短いかもしれませんが、接地・はんだ付け・切断など実際の手数は多く、しかも作業時間において強く集中しなければならない時間の割合が大きいので、作業を終えた時の達成感は十二分にあります。
そして、しかも、もちろん、自分で手をかけた愛着も高いキーパッドをずっと (必要に応じてカスタムしながら) 使えるわけですから、喜びもひとしおです。
正直、机の上にあるだけで少しテンションがあがります。
ぜひみなさんにもつくってみてほしいと思っています。
なお、わたしはあと数個作れる分のパーツを買いまくりました。